「子宝三番叟」
笠揃に必ず上演されるいわゆるご祝儀物
物語 †
十二人の子を持つ子福者佐保姫が太郎冠者・次郎冠者とともに四季のおもしろさを物語る。 【成立】初世常磐津文字太夫の追善と二世文字太夫の襲名披露とを兼ねた催しのために作られて以降、改名や襲名披露の折には頻繁にこの曲が演奏されるようになる。常磐津の三番叟としては最古の曲で、数ある三番叟のなかでも比較的通俗的であるが素浄瑠璃としても品のよい作品といわれる。
成立 †
天明年間と推定される。
作者 †
初代常磐津文字太夫・初代佐々木市蔵の作とされる。
初演 †
一七八七(天明七)年二月一日 萬八楼
上演時間 †
約20分